2007年12月8日土曜日

ダルがイラン全国リーグに優勝杯贈呈

アジア制圧から振興へ-。日本ハム・ダルビッシュ有投手(21)が、イランで来季にも新設される全国リーグに優勝トロフィーを提供することが6日、分かった。その名も「ダルビッシュ・トロフィー」で、上位チームには賞金も検討しており、父ファルサ氏の祖国での野球振興に役立てられることになる。北京五輪アジア予選の台湾戦で勝利した右腕が、アジア野球の発展にも力を入れる。 日本代表をアジア王者に導いた一方で、アジア野球の発展に力を注ぐ動きがあった。ダルビッシュが、来季にもスタートするイランの全国リーグにトロフィーを贈呈。優勝チームだけが勝ち取る「ダルビッシュ・トロフィー」として、イラン野球の振興に一役買うことになりそうだ。 ダルビッシュの父ファルサ氏が今月上旬、祖国イランで同野球連盟副会長と面談。6本のティーバットをプレゼントした席で、イラン各地に野球チームが誕生している現状の説明を受けた。そこでアジア振興に熱心なダルビッシュが優勝トロフィーをつくり、複数チームによるリーグを発足させることが決まったという。 ファルサ氏によると、イランでは昨年から野球のリーグが始まり、首都テヘランにはスタジアムも建設されている。テヘラン以外でもチームが誕生しており、来年にも全国リーグをつくるプランが浮上。優勝チームしかもらえない名誉となる「ダルビッシュ・トロフィー」を目指すリーグが誕生し、野球の振興が図られる。 詳細はこれからの部分が多いが、優勝チームの持ち回りとなるトロフィーだけでなく、1、2、3位と金額を変えての賞金授与も検討している。ファルサ氏は「本人と相談して決めようと思っています」と説明する。野球では発展途上国のイランでの振興、普及に立ち上がるプランだ。 ダルビッシュはイランと日本の国籍を持っていたが、今秋に日本を選択。それでも、今季から「水基金」を新設し、野球以外でも発展途上のアジア振興に力を入れている。ファルサ氏は「国籍を超え、アジアで野球のすそ野を広げる活動をしていきたいですね」と息子の思いを代弁した。 3日に終了した北京五輪アジア予選では、ダルビッシュは最終戦の台湾戦に先発し、7回2失点で日本を本戦出場に導いた。アジアにとって脅威の右腕となったが、その一方でアジアでの野球振興に大きな手助けにもなりそうだ。MVPなど多くのトロフィーを獲得した先発完投型のダルビッシュが、アジア野球の“救援投手”の役割を担う。

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