2007年9月29日土曜日
時効成立男を提訴 札幌・信金職員殺人 遺族が賠償請求
一九九○年十二月、札幌市西区の信金職員生井宙恵(なまいみちえ)さん=当時(24)=が殺害された事件で、生井さんの遺族が二十八日、殺人容疑で指名手配され、捕まらないまま公訴時効が成立し、現在も所在不明の男(39)を相手取り、一億三百万円の損害賠償を求めて、札幌地裁に提訴した。所在不明の「元容疑者」が提訴されるのは異例。口頭弁論では、男が出廷しなくても、原告側が男の犯行を立証できれば、裁判所は原告側の訴えを認めることになる。 提訴したのは、生井さんの母澄子さん(71)と妹。 原告側代理人の山田広弁護士(札幌)によると、所在不明の男に訴状は送付できないが、裁判所が一定期間、掲示板に訴状を提示することで男が受け取ったとみなす「公示送達」を決定すれば、口頭弁論が開かれる。原告側は、刑事裁判に付されなかった男を、民事裁判で「犯人」と認定させたい考えだ。 口頭弁論が実現すれば、原告側は男が加害者であることを立証するため、生井さんが所持していた預金通帳に男の指紋が付着していたなどの捜査資料を証拠として提出する方針。遺族の証人尋問も申請する予定で、弁論は数回にわたることが見込まれる。 山田弁護士は「弁論になる可能性は高く、勝訴できる」と説明。判決の権利は十年間有効で、男の所在が明らかになった場合、財産の差し押さえも可能という。澄子さんは「仏前に勝訴の判決文を供えて、娘の無念を晴らしたい」と話している。(北海道新聞 引用)
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